2009年12月6日日曜日

クライメイトゲート事件

2009年11月,気象研究で有名な英イーストアングリア大のコンピューターにハッカーが侵入し,研究者が地球温暖化を誇張したとも解釈できる電子メール(1996年以降のメール1000通以上)などが盗み出されて公開された.これらは,12月の国連気候変動枠組み条約第15回締約国会議(COP15)を控えた陰謀との見方もあり,英米メディアはウォーターゲート事件をまねて「クライメート(気候)ゲート事件」と呼んで報じている.


このメールには,いわゆるホッケースティック論争(都合よいデータを積み上げて1960年代から1970年代の気温の低下を隠ぺいし,それ以後の上昇を誇張して作成されたとされる,ホッケースティック曲線(過去1,000年間の気温変化グラフ)は,批判を受けた後のIPCCの報告からは抹消された)で懐疑派が指摘したことが事実であることを裏付けるようなやりとりが残っていたという.


これはともかく,メールのなかで懐疑派を「間抜けども」などと呼んでいることは,科学者の態度として,ひどく見苦しい.


日本においても地球温暖化を論じた本の帯に「ウソ」だとか「ワナ」などの言葉がおどり,野次のような罵詈雑言を投げ合う状況が見られる.科学者は,政治問題から離れて,もっと冷静に議論すべきである.科学は多数決ではない.あくまで真理の探究である.


大義名分を地球温暖化防止とすると,混乱が起きやすい.地球は気まぐれで,人類の放出した過剰な二酸化炭素のために,寒冷化するかもしれないのである.


そこで二酸化炭素排出抑制のための大義名分は,究極の人類の目的であるところの「持続可能な社会の構築のため」とすべきである.なぜなら,この目的に反対する人はいないであろうからである.もしも,気候に関しての目的とするならば「気候変動抑止のため」とすべきである.


地球温暖化防止のためとすると,論争が過激になるだけでなく,対策までおかしくなってしまいがちである.つねに真の目的を意識すべきなのである.


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