IPCCが昨年末からつぎつぎと失態を露呈している.
クライメートゲート事件,ヒマラヤ氷河の消滅時期の偽装問題,そしてオランダの海水面下の低地面積を多く報告していた問題である.
クライメートゲート事件は,ご存知のとおり,IPCCに関わる科学者の倫理的な資質の欠陥を露呈した.ヒマラヤ氷河消滅の問題では,IPCCの権威と信頼を大きく失墜させた.なぜなら,IPCCを擁護する人たちは,論文審査を受けた科学論文のみを吟味の対象としてきたと信じていたからだ.それが実は,インタビューで聞いたことを審査論文と同様に扱っていたことがばれたのである.採用したIPCCの科学者は,故意に偽情報を載せたといわれても仕方がない.いやいや,本人が故意にやったと認めているのだ.世界の人たちに地球環境危機を知らせたい強い気持ちはわかるが,やってはいけないことである.
そして先日,オランダの低地面積記載間違いが発覚した.度重なるIPCCのミスに,オランダのクラーマー環境相が怒るのも無理はない.
さらに,IPCCの第4次報告による海面上昇の予測値は,2年も経たないうちに国連環境計画によって倍以上の2mに訂正・変更された.
このことは,気候変動研究の第一人者である,ブロッカー博士が最新の著書で指摘していた.
私でも平均気温が2度上昇するならば,そのくらいは当然上昇するだろうと考えていた.
私ごときに,なぜわかるかといえば,縄文海進の時代は今より2度くらい上昇していた.そのときの日本の海面は今より2~3m程度は高かったことがわかっている.だから,IPCC第四次報告の59㎝という海面上昇予測はあまりに小さいといぶかっていた人は多いはずである.しかも,第三次報告よりも小さくするなんて.
IPCCの信用は失墜したというべきだろう.